「恋をし恋ひば かんなり草紙」を紹介したいと思います。
草紙シリーズは平安時代の後宮を舞台にしたラブストーリーです。
2巻まで発売されていますが、1巻ごとに主人公が変わる読み切りなので、1巻だけ読んでも楽しめます。
1巻目の「恋をし恋ひば かんなり草紙」は、幸せを諦めてしまったヒロインとヒロインを一途に愛するヒーローの元許嫁同士のラブストーリーです。
「恋をし恋ひば かんなり草紙」は、こんな方におすすめします。
- 平安時代のお話が好きな方
- 一途なヒ-ロ-が好きな方
- 不憫なヒロインが幸せになるお話が好きな方
「恋をし恋ひば かんなり草紙」
本の情報
著者 深山くのえ
イラスト アオジマイコ
ジャンル ライトノベル/恋愛・ロマンス
出版社 小学館
発売日 2020年1月12日
草紙シリーズ 2巻まで発売中
著者のプロフィール
深山くのえ
神奈川県出身。2005年、『花色の戯れ』でデビュー。他の著書に「乙女なでしこ恋手帖 」「桜嵐恋絵巻」 「六男坊と陰陽師」「隠れ姫いろがたり」などのシリーズがある。
引用元:「恋をし恋ひば かんなり草紙」の巻末に掲載されているプロフィール。
あらすじ
運命の人はかつての許婚?平安後宮ロマン!
大納言だった父と母を続けて亡くし、他人に騙されて家の財産も失ってしまった沙羅。親が決めていた縁談もあっさりとなかったことにされ路頭に迷いかけた沙羅だったが、入内した従姉妹の女房として内裏に入り、今は幸せだった頃をときおり思い出しながら、梅壺で静かな日々を過ごしている。
そんなある日の夜。主が飼う猫の散歩につきあい、月明かりの中で一人ぼんやりと庭をながめていた沙羅の前に、宿直装束姿の男が現れる。親しげな様子で話しかけてくるその男は、右近少将藤原朝蔭と名乗った。その名を聞いて衝撃を受ける沙羅。それは忘れたくても忘れられなかった、かつての許婚(いいなずけ)の名前だった――。
運命に翻弄され、裏切られ、過去の悲しみの中ですべてを諦めるかのように生きてきた沙羅だったが、強引なほど沙羅との距離を詰めようとする朝蔭の態度に、いまさらと思いながらも、ゆっくりと心を開きはじめる。だが、右大臣家の姫君と朝蔭の縁談が調ったという噂を、沙羅は耳にしてしまい……。
運命の恋を描く、平安後宮ロマン!
引用元:
登場人物
沙羅(藤原祐子)
梅壺の女房。故山吹大納言の一人娘。
美しく、物静かな女性。
両親を立て続けに亡くし、財産は騙し取られ、縁談の話は反故にされ、先の見通しが立たなくなって、15歳のころに式部卿宮家に引き取られました。
その後、従姉妹の王女御の女房として内裏に入り、亜相の君と呼ばれています。
10年前破談になってから何の消息もなかった元許嫁の朝蔭が突然現れます。
藤原朝蔭
沙羅の元許嫁。右近少将。大納言藤原朝任の次男。
品のある顔立ちの男性。
子供のころから非情な父親を恐れていました。
10年前に破談になってからも、1度垣間見た沙羅を忘れられずにいました。
おすすめポイント(若干ネタバレあり)
度重なる不幸で幸せを諦めてしまった沙羅の前に、元許嫁の朝蔭が現れます。
朝蔭の求愛にきっぱりと拒絶しますが、あなたを忘れたことはなかったと言われ、心がざわつきます。
沙羅に拒絶された朝蔭は、これ以上嫌われたくないが、他の男が見初めてしまうかもしれないと、沙羅に胸のうちを明かします。
沙羅は朝蔭の一途な想いに少しずつ心を開いていきますが、朝蔭には他の縁談話が進んでいました……。
朝蔭は心を閉ざしてしまった沙羅を口説き続け、沙羅と結ばれるために非情な父とも対決し、沙羅の家の消えた財産問題もスッキリ解決します。
深山くのえさんの著書
「桜嵐恋絵巻」
「桃殿の姫、鬼を婿にすること 宵の巻」
「乙女なでしこ恋手帖 字のない恋文」
などがあります。