
「厨娘公主の美食外交録」を紹介したいと思います。
東洋の大国・崑崙国は、西洋列強との戦争に敗北し、滅亡の危機に直面していました。
皇帝の双子の妹である麗月は、崑崙国を守るために、伝説の厨娘として食卓外交を繰り広げることに‼
(厨娘とは千年前にいた特に腕の立つ女性の料理人のこと)
※若干ネタバレしていますので、気になる方はご注意下さい。
「厨娘公主の美食外交録」の詳細情報
著者 藤春都
イラスト ゆき哉
ジャンル 小説
出版社 一二三書房
発売日 2019年12月5日
著者のプロフィール
第2回ノベルジャパン大賞(※現HJ小説大賞)佳作を受賞しデビュー。
少年向けライトノベル、女性向けキャラ文芸小説の他、ゲームシナリオや漫画原作でも活動中。
引用元∶note
https://note.com/m_fujiharu/n/n2536a770a167
あらすじ
西洋列強に敗戦し、風前の灯となった崑崙国。皇帝の〝不吉〟な双子の妹である麗月は、ひょんなきっかけから敵国であるプロ―ジャ帝国の大公・フリートヘルムと協力することに。料理の腕を買われた麗月は、伝説の〝厨娘(チュウニャン)〟として祖国の命運を賭けた食卓外交を繰り広げることになるのだった―。西洋列強の公使たち、傀儡の皇帝、権力を握る聖太后、そして暗躍する謎の影……!美形だけど嫌味な大公殿下・フリートヘルムとともに、麗月は祖国を救えるのか! 中華×グルメ×政治×イケメン?! 厨娘公主による美食外交が今、ここに始まる!
引用元:
登場人物
羅麗月
崑崙国の公主。16歳。
崑崙国の皇帝は双子の兄である永祥ですが、実際に政を取り仕きっているのは祖母の聖太后です。
この国には、双子の存在を「不吉なもの」とする古くからの迷信がありました。そのため、麗月は生まれた時からいなかったことにされ、下町で食堂を営む老夫婦に養育されていました。
8年前に、永祥が即位した際に、本来の身分を回復して皇城へ迎えられました。しかし、未だに「不吉な子」と陰口を叩かれています。
西洋の公用語であるプロージャ語と料理が得意。
フリートヘルム
プロージャ帝国の大公・大佐・全権公使。
優美な顔立ちと物腰の美男子です。
皇帝の甥という高貴な血筋を持つものの、皇帝との関係が芳しくなく、本国では立場があまり強くありません。そのため、はるか遠方の崑崙国まで左遷されていました。
おすすめポイント
皇帝の双子の妹・麗月は、不吉な公主と噂されていましたが、養父から受け継いだ料理の腕で皇城の厨房に自分の居場所を見出していました。
しかし、麗月は崑崙国の危機に伝説の厨娘として食卓外交を始めることになります。
一方、プロージャの全権公使・フリートヘルムは、皇帝の意向に反して、自らの利益のために崑崙国と協力関係を結びます。しかし、西洋諸国の勢力の不均衡で再び戦争が起きることも危惧していたのです。
果して麗月とフリートヘルムは、食卓外交で領土分割派を抑えることができるのでしょうか?
崑崙国の行く末だけでなく、麗月とフリートヘルムの関係や、これまで疎遠だった皇帝・永祥と麗月の兄妹関係も見どころです。
また、物語の終盤には、聖太后に怯え続けてきた永祥が、麗月の励ましもあり、太祖の末裔である皇帝として毅然とした姿も描かれています。
コミカライズ作品
最後に
今回は、「厨娘公主の美食外交録」を紹介しました。
東洋の大国・崑崙国の公主・麗月が、自国を守るために食卓外交を繰り広げるお話でした。
物語の恋愛要素は控えめですが、勝ち気な麗月と無愛想なフリートヘルムが、自然と惹かれ合っていく様子は微笑ましいものがありました。
物語は1巻で完結していますが、麗月とフリートヘルム、麗月の兄である皇帝のその後が知りたいと思いました。
「厨娘公主の美食外交録」を読んでみてください。