退魔ファンタジー「花菱夫妻の退魔帖」

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「花菱夫妻の退魔帖」を紹介したいと思います。

 

主人公は、浅草の貧民窟出身の侯爵令嬢・瀧川鈴子。  

 

ある日、鈴子はある華族のお屋敷を訪ねていた際、男爵の花菱孝冬が怨霊を使って、お屋敷に取り憑いていた幽霊を祓う場面を目撃します。この出会いをきっかけに、鈴子は孝冬と結婚することになったのでした。

 

大正時代の東京を舞台に、複雑な生い立ちと逃れられない宿命を背負わされた花菱夫婦の退魔ファンタジーです。

 

現在4巻まで発売されています。

 

※若干ネタバレしていますので、気になる方はご注意下さい。

 

 

 

 

 

「花菱夫妻の退魔帖」の詳細情報

 

 

 

「花菱夫妻の退魔帖」コミックシーモア

 

著者   白川紺子

ジャンル ライトノベル/一般

出版社  光文社

発売日  2022年9月13日

 

著者のプロフィール

三重県出身。同志社大学文学部卒。雑誌Cobalt短編小説新人賞に入選の後、2012年度ロマン大賞(現ノベル大賞)受賞。著書は『下鴨アンティーク』『契約結婚はじめました。~椿屋敷の偽夫婦~』『後宮の烏』シリーズ(集英社オレンジ文庫)『三日月邸花図鑑』『九重家献立暦』(講談社タイガ)『京都くれなゐ荘奇譚』(PHP文芸文庫)『花菱夫妻の退魔帖』(光文社キャラクター文庫)など。

 

2022年秋、『後宮の烏』がアニメ化。『後宮の烏』でミヤボン2018受賞、2022年度第22回Sense of Gender賞大賞受賞。

 

引用元∶白川紺子公式サイトに掲載されているプロフィール

 

あらすじ

大正9年の東京。侯爵令嬢の瀧川鈴子はとある事情から浅草出身で、怪談蒐集を趣味としている。ある日、室辻子爵邸に呼ばれて芸妓の悪霊を目撃した際、花菱孝冬という青年に出会う。彼は十二単を纏う謎の霊を使い、悪霊を「食わせた」のだった……。掴みどころのない孝冬を気味悪く思う鈴子だったが、なぜか孝冬に求婚され――! 逃れられない過去とさだめを背負う二人が結ばれることで、動き出す未来とは。

引用元:

「花菱夫妻の退魔帖」コミックシーモア

 

登場人物

瀧川鈴子

瀧川侯爵家の末娘。17歳。

凛とした美しい娘。

瀧川家の女中だった母親と侯爵との間に生まれました。母親と浅草の貧民窟で暮らしていましたが、母親が亡くなり、11歳の時に瀧川家に引き取られました。

瀧川家に引き取られる前、『千里眼』を生業にしていました。

鈴子が怪談蒐集と称して華族のお屋敷に訪問していたのは、浅草の貧民窟で起きた惨殺事件の犯人を探すことが目的でした。 

 

花菱孝冬

花菱男爵家の当主。淡路島にある島神神社の宮司。『薫英堂』という薫香の会社の経営者。26歳。 

彫りの深い端正な顔立ちの青年。

横浜の親族の商家に養子に出されていましたが、長男が亡くなったため呼び戻されて跡を継ぎました。  

花菱家の当主は、代々『淡路の君』と呼んでいる怨霊に取り憑かれていて、その『淡路の君』に幽霊を食わせてきました。食わせずにいると祟られると言われています。

 

 

 

おすすめポイント

ある日、室辻子爵家邸を訪れていた侯爵令嬢の瀧川鈴子は、喉から血を流す芸妓の幽霊を目撃していました。そこへ十二単衣姿の悪霊が突然現れて、その芸妓の霊を食ってしまいます。それは花菱家の当主で宮司でもある花菱孝冬が十二単衣姿の悪霊を使って、その芸妓の霊を祓ったのでした。

 

鈴子は孝冬をうさんくさいと思いますが、孝冬は突然鈴子に結婚を申し込みます。鈴子は即座に断りますが、その後、結婚を承諾させられることになるのでした……。

 

実は、花菱家の当主には、代々『淡路の君』と呼ばれる怨霊が取り憑いていて、それが死霊を食ってしまうのでした。そして、その『淡路の君』が、当主である孝冬の妻に選んだのが、鈴子だったのです。

 

鈴子は、孝冬に対して最初はあまり良い印象を持ちませんでした。しかし、孝冬の誠実な人柄にも気づき、結婚後は孝冬と真摯に向き合おうとします。

 

一方孝冬は、鈴子を花菱家の宿命に巻き込んでしまったことに負い目を感じながらも、鈴子が自分にとってもはや手放せない存在になったことを痛感します。孝冬は鈴子を崇めるように愛し、そして、鈴子にも自分のように恋焦がれて欲しいと願います。  

 

鈴子と孝冬は、宮司である孝冬に舞い込むお祓いの依頼に取り組む一方で、鈴子の大切な人を奪った浅草の貧民窟で起こった惨殺事件の真相を追い求めます。

 

また、2人は花菱家を祟る『淡路の君』を祓うことを決意します。しかし、『淡路の君』について分かっていることは少なく、『淡路の君』から解放される日はまだまだ先になりそうです。

 

物語は、鈴子と孝冬の夫婦関係や怪奇事件、人間ドラマだけでなく、大正時代特有の雰囲気や、詳細に描かれた服装や小物類なども見どころです。

 

最後に

今回は、「花菱夫妻の退魔帖」を紹介しました。

 

主人公の鈴子は、外見だけでなく内面も魅力的な女性です。包容力があって、肝も据わっている所は、17歳とは思えないほど成熟しています。9歳年上の孝冬とはお互いに尊重し合いながら対等な関係を築いています。

 

大正時代の東京を舞台に、花菱夫婦が織りなす退魔ファンタジーを読んでみて下さい。