
「いつか優しい雨になる」をご紹介します。
失踪した婚約者の弟と結婚することになったヒロインと、兄の代わりに彼女を娶ることになったヒーロー。想い合いながらもすれ違ってしまう、2人の切ないラブストーリーです。
作品情報
著者 白石さよ
イラスト 芦原モカ
ジャンル ライトノベル/ TL 小説
出版社 メディアソフト
発売日 2018年11月30日
作者のプロフィール
白石さよ
兵庫県出身。2014年、「不器用な唇」(三交社)で書籍デビュー。2015年、「優しい嘘」(三交社)でエブリスタ小説大賞2015‐16年間グランプリを受賞。
あらすじ
社長御曹司の許嫁との結婚を控えた内気な財閥の娘・結衣。ところがある日、許嫁が失踪。結婚相手が許嫁の弟の和樹に変わったと聞かされる。
優秀で冷徹な和樹に嫌われていると自覚しながらも、両家のために結衣は結婚を受け入れる。
しかしチャペルでの誓いの口づけは氷のような視線とは裏腹に、蕩けるほどの熱を帯びていて――。
人気のヒーロー視点番外編も収録!
登場人物
夏目結衣
宮瀬ホールディングスに勤務する25歳。
財閥一族の傍流の娘で、父は投資銀行の顧問を務めています。進学も就職も親の決めた道をたどってきた、従順な女性。
結婚式を間近に控えていたところ、婚約者の宏樹が突然失踪。昔から苦手意識を抱いていた宏樹の弟・和樹と、結婚することになります。
宮瀬和樹
結衣の幼なじみで、宮瀬ホールディングスの本部長を務める28歳。
以前は宮瀬家とは無関係の大手コンサルティング企業に勤め、若手ホープとしてエリートコースを歩んでいました。
若くして経営手腕があると評判の、ハイスペックなイケメン。物腰は柔らかく人当たりも良いですが、心の内を見せない冷ややかさも併せ持っています。
失踪した兄の代わりに結衣と結婚することになり、複雑な想いを抱えています。
読みどころ
婚約者の失踪により、その弟と結婚することになった結衣。気まずさ・不安・罪悪感が丁寧に描かれていて、序盤から物語にぐっと引き込まれます。和樹にとって不本意な結婚だと分かっていながらも、前を向こうと懸命に踏み出す結衣の健気さが胸に刺さります。
表面上は優しいけれど、どこか冷ややかさを感じさせる和樹。結衣との距離は少しずつ縮まり、いつしか結衣も彼への恋心を自覚するようになります。2人の関係にささやかな希望が見え始めた矢先、和樹との仲を邪魔する女性に振り回されることに……。
終盤まで読者をハラハラさせるのが、結衣のことになると途端に不器用になる和樹の存在です。傷つけるような言葉、独りよがりな行動――その真意が見えないまま物語は進み、巻末の和樹編でようやく彼の本当の心情が明かされます。
コミカライズ作品
最後に
今回は、「いつか優しい雨になる」をご紹介しました。
主人公の心情を表しているかのような雨が、物語の大切な場面で降る描写が印象的でした。切ない展開が続くからこそ、「いつか優しい雨になる」というタイトルが胸に染みました。
結衣と和樹の切ないラブストーリーを、ぜひ読んでみてください。
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