「王と后」を紹介したいと思います。
神話に由来する八家が支配する千和国の王宮が舞台の和風ファンタジーラブストーリーです。
新王の鳴矢は婚儀で初めて会った后の淡雪に心を奪われます。
淡雪も鳴矢の想いに応えますが、千和国では王と后が親しくすることを禁じていました。
現在3巻まで発売されています。
「王と后」は、こんな方におすすめします。
- 和風ファンタジーが好きな方
- 賢くて芯の強いヒロインが好きな方
- おおらかな性格のヒーローが好きな方
- 初恋同士のラブストーリーが好きな方
「王と后」
本の情報
著者 深山くのえ
イラスト 笹原亜美
ジャンル ライトノベル/一般
出版社 小学館
発売日 2022年3月4日
3巻まで発売中
著者のプロフィール
深山くのえ
神奈川県出身。二〇〇五年、『花色の戯れ』でデビュー。他の著書に『恋をし恋ひば かんなり草紙』『色にや恋ひむ ひひらぎ草紙』「桃殿の姫、鬼を婿にすること」シリーズや「舞姫恋風伝」「桜嵐恋絵巻」「乙女なでしこ恋手帖」「六男坊と陰陽師」「隠れ姫いろがたり」などのシリーズがある。
引用元:「王と后」巻末の著者プロフィール。
あらすじ
許されざる恋を描く和風王宮ファンタジー!
神話に由来する八つの家が支配する国「千和」。八家の者は「術」と呼ばれる特別な力を持ち、なかでも特に強い術を持つ男が千和の王位に就くことになっている。
七十年前、八家の中で最も神に近い家とされていた天羽家が、突然都を去り、政治を放棄した。天羽の強い力を必要とする七家は、新しい王の即位のたびに、天羽家から后と巫女を兼ねた女子を迎えて祭祀に関わらせるようになる。だが天羽と七家の関係は悪化、都に送り込まれる天羽の娘は、いまや人質同然に後宮で軟禁されることが慣例となっていた。
このたび、新王・一嶺鳴矢の后に選ばれた天羽淡雪も、都での天羽の者である自分の立場はじゅうぶん理解していた。后とは名ばかりで、ここでは異端の者。逃げることもできず、逃げたところで帰る場所もない――。
そんな淡雪には遠くの物事を見る能力があった。後宮からその術を使って鳴矢を見た淡雪は、彼が想像していたような厳しい王ではないことを知り、次第に興味を抱くようになるが……。
触れあうことはおろか話すことも許されない王と后。禁じられた恋と八家の謎を描く和風王宮ファンタジー!
引用元:
登場人物
天羽淡雪
第六十九代千和王の后。18歳。
5歳で巫女、12歳で后候補として育てられてきた天羽家の一族の娘。
黒髪で、色白の可愛い顔立ち。
遠くの物事を見聞きすることができる『天眼天耳』という術を持っています。
外の世界を見ることは、閉ざされた暮らしの中で唯一の息抜きとなっていました。
王宮で無礼な態度をとられても毅然としていて、言うべきことは言う芯の強い女性です。
一嶺鳴矢
第六十九代千和王。18歳。
上背があり、赤い髪の凛々しい顔立ち。
貴族でありながら12歳の時に家出したこともあり、周りから変わり者と思われていました。
次の王が即位するまでの『中継ぎ』の王と呼ばれ、一部の者に軽んじられています。
明るくおおらかな性格で、王というより気さくな青年という印象。
淡雪に恋する姿が初々しくて微笑ましいです。
おすすめポイント
千和国では王と后が親しくすることは禁じられていましたが、淡雪に一目惚れした鳴矢はきちんと夫婦になることを望みます。
淡雪も堂々と鳴矢の隣にいるために、名実ともに后になりたいと覚悟を決めます。
鳴矢と淡雪は思いを一つにしますが、六十五代の三実王や六十八代の静樹王の野望やら思惑やらもあって、前途多難の道のりになりそうです。
中継ぎの王、名ばかりの后ということで軽んじられている状況からどう切り開いていくのか気になります。
家族の縁が薄い2人には本当の夫婦として幸せになってもらいたいです。
2人の恋模様の他にも、天羽家の一族が都から去った理由や鳴矢の実父の死の真相なども今後明らかになっていくと思います。
次巻が楽しみです。
深山くのえさんの著書
「恋をし恋ひば かんなり草紙」
「桜嵐恋絵巻」
「桃殿の姫、鬼を婿にすること 宵の巻」
などがあります。